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It was temporarily in a stalemate.

更新日:2022年11月22日

 





この一年半程、新しい服を生み出すことから離れ、人が着ていた服に触れていた。


家族や友人が着ていた服。どこかの誰かが着ていた服。私が着なくなった服。

遺品となった服。

生み出されたものではなく、そこにあったものを追求していくことにした。


亡くなった祖父のラム革でできたジャケットは草臥れた襟を直した。

なんとなく気が向かず、先送りにしていた修理は革ごとの交換という形になった。

相談した後に、安くない修理金額と祖父の服が他人の手によって変わってしまう事に気後れしてしまった。

一旦その場を離れ、近くのカフェで悩んだ末に修理をお願いする事にした。



 1ヶ月後に戻ってきたジャケットは、新しい革が居心地悪そうに縫い付けられていた。

取り外された革は働きを終え、安眠している様だった。できたものを見るまで私は、

あまりいい想像ができておらず、それが帰ってきても着ることがなくなってしまうのではないかと心配だった。

しかし、実際に組み合わされた新たなパーツを見ると煌めきと似たものを感じた。




 様々な服と触れ合う中で、「誰かに使用された」ものは意図せず傷や草臥れ、着ていたその人の癖がつく。その気配を感じ触れることに向き合うことが、衣服を作ることに結びつける。

そこにある素晴らしさを十分に理解できないもどかしさが、膠着した私の心に問いかけ新たな発見へ導いた。



I will leave these words on the day I was born.



 
 
 

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